…話が逸れるところだったが…つまり、お嬢様とリース家をマリアンヌ姫の暴挙から守る為にはエディンと再婚約するのが最も手っ取り早いと言うことか。<br>悔しいがエディンの言う通り、お嬢様に今持ち上がっている婚約話の相手はどいつもこいつもリース伯爵家の後ろ盾が欲しい二流、三流の貴族ばかり。<br>迂闊にそんな奴らに恩を売るのは危険だ。<br>国で唯一セントラルに家を置くことを許された、騎士団総帥を父親に持つエディン・ディリエアス。<br>今、こいつ以上にお嬢様とリース家を守れる奴が…居ないとは…。<br><br>「し、しかし…しかしエディン様、再婚約して、それでマリアンヌ姫様は納得されるのですか?」<br><br>俺の蒔いた種とはいえ、やはりエディンとの婚約は気が進まない。<br>確約がないと、こんな危険な橋渡れねーよ!<br>俺がそう聞くと口元に指を当てて、少し考え込むエディン。<br><br>「…多分丸め込める」<br><br>ま、丸め込むのか…。<br><br>「どう丸め込むつもりなんですか?」<br>「…………」<br>「…あ、もういいです…」<br>「⁉︎ 何故質問を途中でやめたんだ、スティーブン」<br>「エディンのこの顔は女の子に嘘をつく時の顔です」<br>「っ、お、お前ほんと面倒くさい奴になったなぁ…!」<br><br>さすが幼馴染。<br>…あ、そういえばライナス様、スティーブン様を呼び捨てになってる。<br>……何故今気づいた俺…今それどうでもいいよ。<br>というか気付きたくなかったよ………。<br><br>「つまり、嘘を吐くと? それは王族への不敬になるのではなくて?」<br>「それを言ったら、お前とレオが恋仲だの、レオがお前に横恋慕しただのと言った連中はどうなる? 嘘を吐いたのはあちらが先だ」<br>「…それは…そうかもしれませんが…」<br>「ついでにお前がレオを誘惑しているという噂もあったぞ」<br>「………。…分かりました、その辺りはお任せいたします」
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